南極大紀行


私たちは ここ南極で気球実験に携わっています。
気球の打ち上げ(放球)を担当するのはNASAのNSBFという機関です。
私自身は今回は気球のユーザーの立場で参加しており、
気球で打ち上げる科学観測機器の調整を進めています。


気球の打ち上げは12月中旬を予定
しています。左は2001年度に行なわ
れた「TIGRE実験」の打ち上げ直前の
様子です。今年度もこのような晴天に
恵まれてほしいものです。
今回 用いるNASAの大気球の体積は
100万立方メートルを超え、東京ドーム
の大きさにも迫る巨大なものです。
左のイラストは、上空で膨張した時と
地上でのサイズを示しています。
12月から1月にかけて、南極上空の
風は極を中心とする周回軌道を描いて
います。この風に乗って、気球は高度
4万メートルの高空を約10日間で1周
して戻ってくると期待されています。
(左 : Boomelang実験1998年の飛跡)
(左) : ウィリアムズ・フィールドにある
気球官制施設。

(右) : 気球に注入するヘリウムガスの
ボンベ。
(左) : 昨年 新調された、気球打ち上げ
用のクレーン車。 愛称は 「BOSS」!

(右) : パラシュートの引っ張り強度試験
の様子。
(左) : 打ち上げ時に気球の首根っ子を
押さえるのに使うローラーの調整作業。

(右) : 気球制御のための衛星通信シス
テム。
南極での気球実験はもともと 日本が
世界に先駆け提案し 昭和基地にて
実施してきました。例えば下記参照。
  大気球観測センター
  ISAS/JAXA