南極大紀行


南極では陸上よりも海中のほうが温度が高いこともあって
プランクトンからクジラまで多種多様な生命が棲息しています。
とは言っても、海水温度はマイナス2度ほどと冷たく、
環境に適応すべく独特の進化を遂げたものが多いです。


研究用に魚を捕獲するための網を
沈めたり ダイバーが潜ったりする
ために棚氷に開けている穴を見学
させてもらいました。
アザラシたちが息継ぎのために
次々と顔を出していました。
基地内の水族館では南極海の
生き物たちを飼育・研究しています。
例えばコオリウオの血液は凍結を
避けるためヘモグロビンを含まず、
そのため血液が赤くありません。
ノトセニアなどの魚類のほか、
二枚貝、ヒトデ、クモヒトデ、
海綿動物、ウニなどもいます。
水深400m付近に生息する
ライギョダマシの体長は1mを超え、
寿命も40〜50歳と言われています。
南極で生きる魚の多くは不凍タン
パク質・不凍ペプチドなど、特有の
低温耐性を持っています。これらの
物質の研究は、食品の冷凍保存や
医療分野での臓器や細胞の保存液
への応用なども期待されています。
(右の写真):実際に凍らないことを
実演している様子。