南極大紀行


気球実験本番の数日前に、上空の
風の流れを最終確認するための
測風気球を打ち上げます。搭載
機器はGPSと通信機だけなので
とてもコンパクトで、気球の体積も
本番用の僅か200分の1です。
気球の打ち上げ(放球)のためには
地上の天気と上空の風の双方の
条件が整う必要があります。好条件
を待つこと一週間、12月13日、つい
に 打ち上げの日を迎えました。
パラシュートの展開。
パラシュートは気球実験の終了時
に測定器を地上に緩降下させるの
に必要です。
(左): 気球の展開。赤いシートに
気球本体がくるまれています。

(右): 気球へのヘリウムガスの
注入を開始。
気球高度では気圧が低いためヘリ
ウムガスは200倍にも膨張します。
そのため、地上で膨らませる部分は
気球のほんの一部なのですが、
それでも大きく感じられます。
(左): レイアウトされた気球・
パラシュートとBESS-Polar測定器。

(右): 見物人たち。
      (撮影:B . Barnett)
気球リリースの瞬間。
浮力を押さえていたローラー部分を
解放すると、気球の頭部が一気に
立ち上がっていきます。上空では
赤いパラシュートの直上まで伸びて
いる気球全体が膨らみます。
風下に向かってランチャー車から
タイミング良く測定器が放たれ、
気球は青空に吸い込まれていきま
した。気球が大きいので気球高度
まで上昇しても、地上から肉眼で
十分に見ることができます。
基地内の週刊新聞Antarctic Sun
の12月19日号でもBESS-Polar
および気球実験の特集記事が
組まれました。

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